傘– tag –
-
鑑賞
傘の歌 #30
〈ひとつぶの雨落つるまへに傘さして去り行くひとのうしろ影あり〉(沢田英史『異客』) -
鑑賞
傘の歌 #29
〈傘で電柱を打ちまくっていればそこ一帯はのどかな町です〉(小坂井大輔『平和園に帰ろうよ』) -
鑑賞
傘の歌 #28
〈なくしそうな傘と電車に揺られおり正直に謝ればよかった〉(中沢直人『極圏の光』) -
鑑賞
傘の歌 #27
〈折れた傘が捨てられているごみ箱に僕も捨てたいな折れた傘を〉(鈴木ちはね『予言』) -
鑑賞
傘の歌 #26
〈花柄の傘を開けば色彩に包まれている いつかやむ雨〉(川本千栄『樹雨降る』) -
鑑賞
傘の歌 #25
〈かかげ持つ傘の角度を変へしとき少し異なる街が見えたり〉(小島ゆかり『獅子座流星群』) -
鑑賞
傘の歌 #24
〈空回りする歯車のごと傘は離れて三叉路にとけてゆく〉(田中ましろ『かたすみさがし』) -
鑑賞
傘の歌 #23
〈立て置きし傘が玄関に倒れたりおどろくほどの音にあらねど〉(藤島秀憲『すずめ』) -
鑑賞
傘の歌 #22
〈傘を巻く すなわち傘の身は痩せて異界にひらくひるがおの花〉(服部真里子『遠くの敵や硝子を』) -
鑑賞
傘の歌 #21
〈生まれた瞬間懐かしくなる歌のように駅の周りで傘は開いた〉(堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』) -
鑑賞
傘の歌 #20
〈悪くない 置き忘れたらそれきりのビニール傘とぼくの関係〉(松村正直『駅へ』) -
鑑賞
傘の歌 #19
〈なんらかのテストのようでまた傘の角度を前に左に変える〉(虫武一俊『羽虫群』)