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チョコレートの歌 #20
〈復活祭の卵の形のチョコレート割れば生まれぬ今日の私が〉(香川ヒサ『ヤマト・アライバル』) -
補色の歌 #15
〈緑より朱へと実りゆく柿のおもてに錆のいろは浮きそむ〉(大辻隆弘『汀暮抄』) -
将棋の歌 #15
〈ポータブル将棋で昼を賭けながら土曜出社に慣れていきなよ〉(小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』) -
人生の歌 #136
〈耳朶をさわられているただじっとこの子が眠るまでの生け贄〉(山添聖子・山添葵・山添聡介『じゃんけんできめる』) -
直線・曲線の歌 #16
〈夕雲のひびき寄るとき垂直にして一切の窓は耐えをり〉(小池光『バルサの翼』) -
無数の歌 #26
〈かがやける花、花、花、野、黄金の家への道は無数にひとつ〉(早坂類『黄金の虎』) -
麻雀の歌 #12
〈先輩の家で麻雀した朝のだるい四人はロの字にねむる〉(小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』) -
エレベーターの歌 #9
〈人あまた乗り合ふ夕べのエレヴェーター桝目の中の鬱の字ほどに〉(香川ヒサ『テクネー』) -
エレベーターの歌 #8
〈エレベーターの人数が奇数になって空に向かっていく晴れた日の朝〉(フラワーしげる『ビットとデシベル』) -
短歌クイズ Q.489
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何? 〈【 ① 】してわずかに世界とずれている奥歯で貝の砂を噛みたり〉 (駒田晶子) -
人生の歌 #135
〈ひとりなり。一夏の読点として階段にひいやりと座れば〉(駒田晶子『銀河の水』) -
無数の歌 #25
〈きみをなす無数の問いに眼をこらす素足にたまごのからふみしめて〉(柳澤美晴『一匙の海』)