鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
囲碁の歌 #5
〈先輩は碁を打ちながらメントスを頰ばっていてとても神様〉(柴田葵『母の愛、僕のラブ』) -
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手品の歌 #8
〈大いなる球を何度もかくすレバノンの手品に飽きてしまう〉(髙瀬 一誌『火ダルマ』) -
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手品の歌 #7
〈ハンカチが鳩に変わって やるせない ハンカチに魂がないこと〉(佐藤弓生『モーヴ色のあめふる』) -
鑑賞
手品の歌 #6
〈真夜中の妄想「日本の故郷をデビッド・カッパーフィールドが消す」〉(松木秀『5メートルほどの果てしなさ』) -
鑑賞
手品の歌 #5
〈「燃えるお札」のマジック習得せし夫が術後のわれの前にて演ず〉(栗木京子『けむり水晶』) -
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手品の歌 #4
〈ハンカチをかぶせるだけの子の手品われは見ており日曜の昼間に〉(松村正直『午前3時を過ぎて』) -
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手品の歌 #3
〈春の夜に妻の手品を見ていたり百円硬貨がしろじろと跳ぶ〉(吉川宏志『青蟬』) -
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手品の歌 #2
〈手品師が覚えていろと言うカードいつ忘れればいいのだろうか〉(鈴木晴香『心がめあて』) -
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手品の歌 #1
〈マジシャンが去った後には点々と宙に浮かんでいる女たち〉(穂村弘『シンジケート』) -
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補色の歌 #8
〈草の実の赤くこぼれて原稿を夢の中では夢のように書く〉(堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』) -
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補色の歌 #7
〈草笛を青年僧が鳴らしをり紅き法衣のまま寝ころびて〉(光森裕樹『鈴を産むひばり』) -
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補色の歌 #6
〈宵宮の赤い光と草むらの夏の緑のなかに逃げ込む〉(五島諭『緑の祠』)