2024年– date –

〈水飲めばみづのうちよりひと生れてわれとなりにき　水消えにけり〉（川野芽生『Lilith』）

〈かなしみが或る臨界を過ぎしときひとは笑ふといふ真実は〉（川本浩美『起伏と遠景』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈【 ① 】のやうなる白きサンダルに足は翼であればをさめつ〉　（川野芽生）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈にはか雨そそぐ路傍に傘ささず立ちゐしひとは【 ① 】ならむ〉　（川本浩美）

〈人よりも傘はもろきをきりぎりに気流みだるる空に差し出づ〉（川野芽生『Lilith』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈【 ① 】となりて待つにあらねど冬を越す手袋に淡きみどりを選ぶ〉　（雨宮雅子）

〈われら明日はなに見るならむひたひたと「時」の渚を波打ちつづく〉（雨宮雅子『昼顔の譜』）

〈窓の外には観覧車まわってもまわってもまた来るのがおれだ〉（虫武一俊『羽虫群』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈【 ① 】言い続け死ぬのならどのひとつとて受け売りじゃなく〉　（谷村はるか）

〈満月が「たとえ一分一秒も他人のためには使うな」と言う〉（谷村はるか『ドームの骨の隙間の空に』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈【 ① 】のように翳したあのひとが使わなかったガムシロップを〉　（鈴木美紀子）

〈約束をしないつもりで生きてきたでもあの人とは約束したい〉（九螺ささら『ゆめのほとり鳥』）