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鑑賞
空白の歌 #12
〈吾のごとき沙よりちさきいきものも空白感は鯨のみこむ〉(渡辺松男『雨る』) -
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空白の歌 #11
〈梔子とは違ふしろさの空白にカーソルの点滅を見てゐた〉(魚村晋太郎『花柄』) -
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空白の歌 #10
〈空白を忘れしやうにゑみあひて髪型の変はりたるは訊かざり〉(横山未来子『水をひらく手』) -
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空白の歌 #9
〈頑なに扉のわきを動かざる男降りたり 後の空白〉(矢部雅之『友達ニ出会フノハ良イ事』) -
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空白の歌 #8
〈職歴に空白はあり空白を縮めて書けばいなくなるひと〉(虫武一俊『羽虫群』) -
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空白の歌 #7
〈私だけ部下を持たない組織図は北極のような空白がある〉(奥村知世『工場』) -
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空白の歌 #6
〈〈予備1〉のロッカー再び空白となり暗闇をしまっておりぬ〉(佐佐木定綱『月を食う』) -
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空白の歌 #5
〈陽だまりにとめどない黄よ落葉はまた逢うための空白に降る〉(江戸雪『声を聞きたい』) -
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空白の歌 #4
〈樟の木の影も動かず大学にしづかな夏の空白があり〉(永井陽子『モーツァルトの電話帳』) -
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空白の歌 #3
〈空白をひとつ潰せば空白はドミノのごとくまた降りてくる〉(田中ましろ『かたすみさがし』) -
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空白の歌 #2
〈さくらからさくらをひいた華やかな空白があるさくらのあとに〉(荻原裕幸『リリカル・アンドロイド』) -
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空白の歌 #1
〈空白をさらに大きな空白で埋めて宇宙はいま伸び盛り〉(松木秀『5メートルほどの果てしなさ』)
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