鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
-
手品の歌 #13
〈少しずつ嫌いに傾きゆく人に手品をわれは見せているなり〉(花山周子『屋上の人屋上の鳥』) -
コーヒーの歌 #15
〈紙コップのコーヒー売られあるためにここに宇宙を感じずにすむ〉(花山周子『屋上の人屋上の鳥』) -
チョコレートの歌 #12
〈チョコレート菓子から先に秋となりその色合いに木々が従う〉(木下龍也『オールアラウンドユー』) -
ラーメンの歌 #11
〈母さんの入院中に父さんはチキンラーメンばかり煮ていた〉(木下龍也『オールアラウンドユー』) -
傘の歌 #18
〈雨に傘ひらく何かの標的となるかもしれぬことも知らずに〉(正岡豊『四月の魚』) -
自動販売機の歌 #7
〈しもつきの朝を照らして自販機は防犯灯よりも明るい〉(吉岡生夫『草食獣 第八篇』) -
パンの歌 #19
〈鋭角の切断面を鮮やかにさらしてサンドイッチがならぶ〉(松村正直『駅へ』) -
メールの歌 #11
〈ひとりみた夕焼けきれいすぎたから今日はメールを見ないで眠る〉(小島なお『乱反射』) -
コーヒーの歌 #14
〈デッキでの電話を終えて戻り来る珈琲ことことテーブルに冷む〉(永田淳『1/125秒』) -
パンの歌 #18
〈老人は自転車で来て鳩たちにまぶしきパンの耳を降らせる〉(魚村晋太郎『銀耳』) -
パンの歌 #17
〈芥子の実の乗りたるあんぱん一つ買うたったそれだけの倖せもある〉(岡部桂一郎『一点鐘』) -
将棋の歌 #13
〈真剣に遊ぶ楽しさ子に説けり飛車角抜きの盤を挟みて〉(永田淳『1/125秒』)