鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
将棋の歌 #13
〈真剣に遊ぶ楽しさ子に説けり飛車角抜きの盤を挟みて〉(永田淳『1/125秒』) -
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メールの歌 #10
〈君からのメールは君の声で読む 明日は天気になりますように〉(木下侑介『君が走っていったんだろう』) -
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ラーメンの歌 #10
〈ラーメンの器大きく湯気たちて器の中に顔入れて食う〉(岡部桂一郎『一点鐘』) -
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コーヒーの歌 #13
〈待ってれば麦茶になると思ってた氷多めの父のブラック〉(水野葵以『ショート・ショート・ヘアー』) -
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将棋の歌 #12
〈ぼんやりとした卑しさのある夜は村山聖の棋譜を並べる〉(岡野大嗣『音楽』) -
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傘の歌 #17
〈どれがわたしの欲望なのか傘立てに並ぶビニール傘の白い柄〉(魚村晋太郎『銀耳』) -
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パンの歌 #16
〈ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれた〉(岡野大嗣『サイレンと犀』) -
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手品の歌 #12
〈柔らかいと思へば曲がるとスプーンをぐにやり曲げたり娘の指先〉(春日いづみ『地球見』) -
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パンの歌 #15
〈トースター開けたら昨日のトーストが入ったままでゆっくり閉じる〉(島楓果『すべてのものは優しさをもつ』) -
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傘の歌 #16
〈傘を買うのは恥ずかしい 片思いしているような恥ずかしさなり〉(染野太朗『あの日の海』) -
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ラーメンの歌 #9
〈カップ麺に湯を入れPHSで蓋をして呼ばれないようまじないをする〉(犬養楓『前線』) -
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手品の歌 #11
〈泣いていたあなたが僕の下手くそな手品で笑う 手品みたいだ〉(木下侑介『君が走っていったんだろう』)