短歌クイズ Q.50

あおによし（青丹よし）は、奈良坂で顔料の青土あおにを産したところから「奈良」に掛かる枕詞です。また「国内くぬち」にも掛かります。

「あおによし」を詠んだ歌

あをによし寧楽ならの京師みやこは咲く花の薫にほふがごとく今盛りなり　（太宰少弐小野老朝臣だざいのせうにをののおゆのあそみ『万葉集』巻三・三二八）

悔しかもかく知らませばあをによし国内くぬちことごと見せましものを　（山上憶良『万葉集』巻五・七九七）

また、この枕詞から名付けられた「青丹よし」という奈良県の銘菓があります。和三盆と葛粉を混ぜ合わせて短冊状にし、若草色、薄紅色の色彩に白い二筋の模様で古都の春霞を表した干菓子です。