人生の歌 #158

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人生の短歌

幸せのハードルが低い僕たちは晴れの予報で小躍りをする
水町春『微炭酸短歌』

水町春の第一歌集微炭酸短歌(2025年)に収められた一首です。

日常のほんの小さな出来事に幸せを見つけることは、人生をよりよく生きていくことにつながると思います。

「幸せのハードルが低い僕たちは」と詠われていますが、「幸せのハードルが低い」ということは、まさに些細なことに幸せを感じることができるということを意味しているでしょう。

幸せの基準は人それぞれでしょう。何かを所有していることに幸せの価値を見いだす人もいれば、地位や名誉を得ていることに幸せを見いだす人もいるでしょう。あるいは銀行の預金額が多くあることに幸せを感じる人もいると思います。

ただ、このようなモノや外的な評価だけが幸せの本質ではありません。豪邸に住まなくても、高級車を所有していなくても、ブランドのバッグをもっていなくても、使い切れないほどのお金がなくても、日常に幸せを見いだすことはできるのです。

この歌でその一例として挙げられているのが「晴れの予報で小躍りをする」なのです。「晴れの予報」ですから、まだ晴れている状況にいるわけではなく、あくまで「予報」の段階です。でも、その晴れの予報を知ったとき、「僕たち」は「小躍り」をしたのです。小躍りとは大げさに映るかもしれませんが、この日は大切な一日だったのかもしれません。例えば運動会や文化祭などの行事、あるいはハイキングや海に出かける予定があったのかもしれません。いや、もしかするとこのような特別な一日ではなく、いつもと変わらない一日だったのかもしれません。

それでも、晴れの予報で小躍りをすることができるのです。晴れの予報を知ったとき、特に何も思わない人もいますし、晴れて当たり前だろうと考える人もいるでしょう。晴れてなくても別に困らないという人もいるでしょう。その場合、晴れの予報を知ったときの「幸せ」を味わうことはおそらく難しいと思います。

晴れの予報というのは、日常の些細なことですが、このような些細なことに幸せを感じることができることが、人生を充実させてくれるのではないでしょうか。

「幸せのハードルが低い」のは残念なことでもかなしいことでもなく、むしろ逆で、小さなことにも幸せを感じることができるのは素晴らしいことであり、ある意味ちょっとした才能といえるかもしれません。

この歌を読むと、幸せとは外面的なものではなく、内面的なものであると感じさせてくれます。自分は今、日々幸せを感じながら生きているのだろうかと改めて考えさせられる一首ではないでしょうか。

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