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人生の歌 #113
〈少し軽く生きんとおもう餡ぬきの饅頭のような雲浮くかなた〉(杉﨑恒夫『パン屋のパンセ』) -
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人生の歌 #112
〈「わたしそこはこだはつてないから」と言ふときのこだはりをこそ恐怖と思へ〉(勺禰子『月に射されたままのからだで』) -
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人生の歌 #111
〈風景のやうに己れの一生をながめてはならぬとかくは思へど〉(小笠原和幸『定本 春秋雑記』(セレクション歌人『小笠原和幸集』)) -
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人生の歌 #110
〈水飲めばみづのうちよりひと生れてわれとなりにき 水消えにけり〉(川野芽生『Lilith』) -
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人生の歌 #109
〈かなしみが或る臨界を過ぎしときひとは笑ふといふ真実は〉(川本浩美『起伏と遠景』) -
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人生の歌 #108
〈われら明日はなに見るならむひたひたと「時」の渚を波打ちつづく〉(雨宮雅子『昼顔の譜』) -
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人生の歌 #107
〈満月が「たとえ一分一秒も他人のためには使うな」と言う〉(谷村はるか『ドームの骨の隙間の空に』) -
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人生の歌 #106
〈約束をしないつもりで生きてきたでもあの人とは約束したい〉(九螺ささら『ゆめのほとり鳥』) -
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人生の歌 #105
〈人生を笑い飛ばして去っていく……わけにもいかず草抜いている〉(大下一真『即今』) -
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人生の歌 #104
〈深夜ラジオの天気予報を聴きをれば今日はたしかに昨日のつづき〉(小川真理子『母音梯形』) -
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人生の歌 #103
〈散らかしたまま書いている人生に誤字も脱字もそのままにある〉(小川佳世子『水が見ていた』) -
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人生の歌 #102
〈迷いたるわれの耳へと風の吹く正しいことを選ぶのではない〉(江戸雪『駒鳥』)