鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
手品の歌 #3
〈春の夜に妻の手品を見ていたり百円硬貨がしろじろと跳ぶ〉(吉川宏志『青蟬』) -
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手品の歌 #2
〈手品師が覚えていろと言うカードいつ忘れればいいのだろうか〉(鈴木晴香『心がめあて』) -
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手品の歌 #1
〈マジシャンが去った後には点々と宙に浮かんでいる女たち〉(穂村弘『シンジケート』) -
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補色の歌 #8
〈草の実の赤くこぼれて原稿を夢の中では夢のように書く〉(堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』) -
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補色の歌 #7
〈草笛を青年僧が鳴らしをり紅き法衣のまま寝ころびて〉(光森裕樹『鈴を産むひばり』) -
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補色の歌 #6
〈宵宮の赤い光と草むらの夏の緑のなかに逃げ込む〉(五島諭『緑の祠』) -
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補色の歌 #5
〈縁にでて見れば鳳仙花さく庭の草の中よりかぎろひの立つ〉(佐藤佐太郎『帰潮』) -
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補色の歌 #4
〈樟の葉に朱の葉まじるをあおぎみて午後の講義に急がんとすも〉(島田幸典『駅程』) -
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補色の歌 #3
〈妖精のてのひらに傷残るあさ木々はみどりの血を流しそむ〉(永井陽子『なよたけ拾遺』) -
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補色の歌 #2
〈くさむらの水引草の赤い実がはじけようともさびしい秋は〉(土岐友浩『Bootleg』) -
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補色の歌 #1
〈草わかば色鉛筆の赤き粉のちるがいとしく寝て削るなり〉(北原白秋『桐の花』) -
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麻雀の歌 #6
〈雀荘でうつしうつされした癖のこの右手クルクルは誰オリジナル〉(宇都宮敦『ピクニック』)
