鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
傘の歌 #16
〈傘を買うのは恥ずかしい 片思いしているような恥ずかしさなり〉(染野太朗『あの日の海』) -
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ラーメンの歌 #9
〈カップ麺に湯を入れPHSで蓋をして呼ばれないようまじないをする〉(犬養楓『前線』) -
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手品の歌 #11
〈泣いていたあなたが僕の下手くそな手品で笑う 手品みたいだ〉(木下侑介『君が走っていったんだろう』) -
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ラーメンの歌 #8
〈従業員食堂の醬油ラーメンは毛玉のようなネギをし乗せて〉(染野太朗『あの日の海』) -
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自動販売機の歌 #6
〈暮れてのちほのかに灯り乾電池自販機天使突抜にあり〉(島田幸典『駅程』) -
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ラーメンの歌 #7
〈向かい合い各々啜るラーメンの麺にはつかに絡む重力〉(鯨井可菜子『アップライト』) -
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コーヒーの歌 #12
〈「出来上がり」ランプが灯るまで中の液体はまだコーヒーじゃない〉(小坂井大輔『平和園に帰ろうよ』) -
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パンの歌 #14
〈食パンを山と麓に切り分けて夫婦二人のサンドイッチ成る〉(鯨井可菜子『アップライト』) -
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パンの歌 #13
〈蒸しパンをちぎったあとの指先を押し付ける、わけでもなく触れる〉(笹川諒『水の聖歌隊』) -
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自動販売機の歌 #5
〈製造課に若手社員が増えてきてジュースの売れ行きのびる自販機〉(奥村知世『工場』) -
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自動販売機の歌 #4
〈「どうぶつのえさ」ももなかに包まれて自動販売機より産まれる〉(ほんだただよし『パパはこんなきもち。~こそだてたんか~』) -
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自動販売機の歌 #3
〈陰毛が生えてくるのが嫌だった そのころ自販機は110円〉(鈴木ちはね『予言』)