パンの歌 #7

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パンの短歌

この夕べ抱えてかえる温かいパンはわたしの母かもしれない
杉﨑恒夫『パン屋のパンセ』

杉﨑恒夫の第二歌集『パン屋のパンセ』(2010年)に収められた一首です。

パン屋でパンを買ってもって帰るときはとてもわくわくして心地よいものです。それはパンを選ぶとき、パンを食べるときと並んで幸福感を感じる時間でもあります。

さて掲出歌は、まだ焼き立ての温かさの残るパンを買って帰る夕べの場面です。

「抱えてかえる」から、パンの温かさは胸のあたりに伝わってくるのでしょう。その温かさの残るパンを「わたしの母かもしれない」と詠っています。

主体が思う母のイメージは、あたたかで柔らかなイメージなのでしょう。子どもの頃に抱かれたイメージかもしれません。パンの温かさを感じる瞬間は、母のあたたかなイメージに包まれている瞬間へとつながっていきます。

ここで詠われているパンは、ハード系のパンよりも、柔らかいソフト系のパンを想像しました。その方が「母」のあたたかさ、柔らかさをより膨らませてくれると思います。

パンに対する眼差しの優しさを感じる一首です。

パン
パン
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