アンブレラ– tag –
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傘の歌 #26
〈花柄の傘を開けば色彩に包まれている いつかやむ雨〉(川本千栄『樹雨降る』) -
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傘の歌 #25
〈かかげ持つ傘の角度を変へしとき少し異なる街が見えたり〉(小島ゆかり『獅子座流星群』) -
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傘の歌 #24
〈空回りする歯車のごと傘は離れて三叉路にとけてゆく〉(田中ましろ『かたすみさがし』) -
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傘の歌 #23
〈立て置きし傘が玄関に倒れたりおどろくほどの音にあらねど〉(藤島秀憲『すずめ』) -
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傘の歌 #22
〈傘を巻く すなわち傘の身は痩せて異界にひらくひるがおの花〉(服部真里子『遠くの敵や硝子を』) -
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傘の歌 #21
〈生まれた瞬間懐かしくなる歌のように駅の周りで傘は開いた〉(堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』) -
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傘の歌 #20
〈悪くない 置き忘れたらそれきりのビニール傘とぼくの関係〉(松村正直『駅へ』) -
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傘の歌 #19
〈なんらかのテストのようでまた傘の角度を前に左に変える〉(虫武一俊『羽虫群』) -
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傘の歌 #18
〈雨に傘ひらく何かの標的となるかもしれぬことも知らずに〉(正岡豊『四月の魚』) -
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傘の歌 #17
〈どれがわたしの欲望なのか傘立てに並ぶビニール傘の白い柄〉(魚村晋太郎『銀耳』) -
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傘の歌 #16
〈傘を買うのは恥ずかしい 片思いしているような恥ずかしさなり〉(染野太朗『あの日の海』) -
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傘の歌 #15
〈それぞれの記憶を混ぜて傘立ての水受けはなに映し出すかな〉(佐佐木定綱『月を食う』)