鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
エレベーターの歌 #1
〈中心に死者立つごとく人らみなエレベーターの隅に寄りたり〉(黒瀬珂瀾『空庭』) -
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人生の歌 #124
〈これまでの十の幸運十の不運かぞへあげつつ眠りにつかむ〉(小池光『サーベルと燕』) -
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無数の歌 #22
〈酢のなかに無数の小さき眼がありてある夜またたきながら殖えゆく〉(河野美砂子『無言歌』) -
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人生の歌 #123
〈夕闇に紛れゆくときゐなくてもゐてもゐなくてもよいわれとはなりぬ〉(大室ゆらぎ『夏野』) -
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人生の歌 #122
〈耳から生まれ耳に死にゆく人間の途中の耳とふれつつおもふ〉(河野美砂子『無言歌』) -
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人生の歌 #121
〈楽になる時はあるときふっとくる あるときふっとはいつやってくる〉(中津昌子『風を残せり』) -
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人生の歌 #120
〈卓上に紙屑がひとつあるゆゑにけふの日が否定されたるやうな〉(小島熱子『りんご1/2個』) -
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人生の歌 #119
〈春だから生きているのかいないのか曖昧にしていい春だから〉(谷川電話『深呼吸広場』) -
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観覧車の歌 #9
〈もうすでに二十世紀の街見えず二十一世紀の観覧車より〉(香川ヒサ『The Blue』) -
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メールの歌 #21
〈「三倍になる株式を見つけれる」ら抜きをやめよ迷惑メール〉(松木秀『親切な郷愁』) -
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直線・曲線の歌 #15
〈みづのうへAよりみづのうへBへ鷺は線状に身をうつしけり〉(吉田隼人『忘却のための試論』) -
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直線・曲線の歌 #14
〈春眠より覚めるわたしはチョコレートのカシュウナッツのように曲がって〉(杉﨑恒夫『パン屋のパンセ』)
