鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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コーヒーの歌 #5
〈昼休み終わらんとして缶の底ねばつくようなコーヒーを飲む〉(吉川宏志『石蓮花』) -
コーヒーの歌 #4
〈ひと息にキリマンジャロを飲みいるは先程はつか怒りし咽喉〉(中川佐和子『海に向く椅子』) -
コーヒーの歌 #3
〈さて義務をはたさなきゃコーヒーを買いさて義務をはたさなきゃコーヒーを飲んだら〉(永井祐『日本の中でたのしく暮らす』) -
コーヒーの歌 #2
〈手を腰にやってコーヒー牛乳を飲んではみても傷もつ心〉(工藤吉生『世界で一番すばらしい俺』) -
コーヒーの歌 #1
〈これでいいんだ ブラックコーヒー飲んだあと歯磨いたらいい味がした〉(山田航『寂しさでしか殺せない最強のうさぎ』) -
チョコレートの歌 #8
〈学年の会議でもらったチョコレートぼんやり溶けて夏は近づく〉(千葉聡『海、悲歌、夏の雫など』) -
チョコレートの歌 #7
〈キットカットのかけらを運んでゆくぼくは蟻だとおもう蟻だあねぼくら〉(斉藤斎藤『渡辺のわたし』) -
囲碁の歌 #6
〈アメリカの碁石は色が変えてあるアメリカ的な理由によって〉(松木秀『5メートルほどの果てしなさ』) -
メールの歌 #8
〈メールにて「連載原稿書き直しのお願い」が来る 胸に重く来る〉(千葉聡『海、悲歌、夏の雫など』) -
メールの歌 #7
〈いい女、されどメアドのakachan-minagoroshi@に警戒してる西麻布の夜〉(笹公人『念力ろまん』) -
メールの歌 #6
〈長文のメールに「はい。」とだけ返すのがたのしくてひとりぼっちだ〉(木下龍也『きみを嫌いな奴はクズだよ』) -
チョコレートの歌 #6
〈失った季節はとおい 融点を超えるとチョコはかたちをなくす〉(伊波真人『ナイトフライト』)