2023年12月– date –

〈流線型ヘルメット頭に乗せてくる自転車部隊のやうなこどもたち〉という巻頭歌で始まる、池田はるみの第七歌集は何？

〈窓枠のかたちの届く距離が日々変化して人生はおもしろい〉（虫武一俊『羽虫群』）

これから短歌を始めたいという中学生・高校生はもちろんですが、それ以外の人であっても短歌を詠みたい、つくりたいという人は、当書で短歌づくりのポイントを順番に理解していき、実際に短歌を詠んでみるきっかけの一冊としてはいかがでしょうか。

〈見てごらんこの青い空まっさきに会いたい人に会いに行くべし〉（馬淵のり子『そっと置くもの』）

〈理解されなくてもいいのだ生きている時間はそんなに長くないから〉（川本千栄『樹雨降る』）

〈咲き誇るシクラメン見ゆこの世には主役となれる人生もある〉（佐藤モニカ『夏の領域』）

〈生まれ変はつてもサラリーマンであるやうな冬空の下にバスを待ちをり〉（田村元『昼の月』）