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人生の歌 #135
〈ひとりなり。一夏の読点として階段にひいやりと座れば〉(駒田晶子『銀河の水』) -
人生の歌 #134
〈ちょっと良いポン酢を買えば良い帰路で春の宵など俯瞰しながら〉(小俵鱚太『レテ/移動祝祭日』) -
人生の歌 #133
〈したいことたくさんあるけどわたしって「したいね」「したいね」でいいみたい〉(伊藤紺『気がする朝』) -
人生の歌 #132
〈トーストを朝なさな置く丸皿を洗はず捨てるやうに生きたい〉(山木礼子『太陽の横』) -
人生の歌 #131
〈とは言えど走って走って走り抜く若さ眩しと思うときあり〉(三枝昻之『遅速あり』) -
人生の歌 #130
〈日曜のひとりぼっちは思いのほか幸せなんだ 歯磨きはしない〉(カン・ハンナ『まだまだです』) -
人生の歌 #129
〈いのりといふもろき柱に身を寄する死からながむる生短くて〉(森井マスミ『まるで世界の終りみたいな』) -
人生の歌 #128
〈自賛する言葉は卑しかりしかどそれにしも支へらるる生もありなむ〉(大辻隆弘『汀暮抄』) -
人生の歌 #127
〈ただ生きてゆくことだけを意識して生きる折り畳み傘を持たずに〉(川島結佳子『感傷ストーブ』) -
人生の歌 #126
〈途方もなく未来のことを託される前売り券が重たくて春〉(塚田千束『アスパラと潮騒』) -
人生の歌 #125
〈うしなへば自由になれる きつかけは些細で後はとつぴんしやん、と〉(西橋美保『うはの空』) -
人生の歌 #124
〈これまでの十の幸運十の不運かぞへあげつつ眠りにつかむ〉(小池光『サーベルと燕』)