魚村晋太郎– tag –

〈まるで悪意のごとき等距離　傾いた夕空に観覧車点れり〉（魚村晋太郎『銀耳』）

〈手をふれてさびしいふたり何にでもなれる万能細胞のやうで〉（魚村晋太郎『バックヤード』）

〈公平さの象徴として拉麵屋にならぶ列あり紺のゆふぐれ〉（魚村晋太郎『バックヤード』）

〈つぎつぎとフォルダに来る spam mail さむい鷗の群れかも知れず〉（魚村晋太郎『花柄』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈ヴィデオ映画終はつたあとに映るあのノイズみたいな【 ① 】がほしい〉　（魚村晋太郎）

〈梔子とは違ふしろさの空白にカーソルの点滅を見てゐた〉（魚村晋太郎『花柄』）

〈老人は自転車で来て鳩たちにまぶしきパンの耳を降らせる〉（魚村晋太郎『銀耳』）

〈どれがわたしの欲望なのか傘立てに並ぶビニール傘の白い柄〉（魚村晋太郎『銀耳』）

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何？　〈北極で【 ① 】を失ふのと同じ　話すことなくて微笑んでゐる〉　（魚村晋太郎）

〈もう二日メールが来ない青鷺をはじめてみたと言つたひとから〉という巻頭歌で始まる、魚村晋太郎の第一歌集は何？