問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈どうしても書く気の出ない夜があり【 ① 】にて原稿を書く〉 (大松達知)
A. サングラス
B. 片イヤフォン
C. 蝶ネクタイ
D. 野球帽
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解答 – Answer
D. 野球帽
解説
どうしても書く気の出ない夜があり野球帽にて原稿を書く
掲出歌は、大松達知の第四歌集『ゆりかごのうた』の一連「伊予柑」に収められた一首です。
「原稿」とあるので、短歌に関する原稿を書いている場面でしょうか。
しかし「どうしても書く気が出ない」とあり、今は書きたくはないのだけれど、締め切りもあり、しかたなく書かなければならない状況なのでしょう。
どうやって書く気を出すかですが、主体は「野球帽」を被ることで書く気を出して原稿を書いているのです。
本歌集には野球に関する歌も多く見られますが、野球観戦が好きなのでしょう。主体にとって、「野球帽」を被るということは、自らの気持ちをいい方向へもっていってくれる行為なのだと思います。
自分にとってモチベーションをアップさせるモノや行為は人さまざまですが、それをもっているかどうかが大切なのでしょう。
そういうものがひとつあれば、そしてそれを認識していれば、このような「どうしても書く気の出ない」ときがあったとしても、何とか行動に移すことができるのではないでしょうか。
「野球帽」というアイテム、そして「野球帽にて」といういい方が洒落た一首だと感じます。
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