問題 – Question
内と外とをへだてるところから「ほか」に、また古びて乱れやすいところから「古る」「思ひ乱る」に掛かる枕詞は何?
A. あしたづの
B. あしがきの
C. あしのねの
D. あしひきの
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解答 – Answer
B. あしがきの
解説
あしがきの・あしかきの(葦垣の)は、内と外とをへだてるところから「ほか」に、また古びて乱れやすいところから「古る」「思ひ乱る」に掛かる枕詞です。
また葦垣は隙間無く葦を組むところから「間近し」にも掛かります。
さらに、葦の異名である「よし」と同音をもつ地名「吉野」に掛かります。
「あしがきの」を詠んだ歌
押し照る 難波の国は 葦垣の 古りにし郷と 人皆の… (笠金村『万葉集』巻六・九二八)
わが背子に恋ひすべながり葦垣の外に嘆かふ吾し悲しも (大伴池主『万葉集』巻十七・三九七五)
人知れぬ思ひやなぞとあしかきのまぢかけれども逢ふよしのなき (『古今和歌集』恋一・五〇六)