Googleの歌 #6

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Googleの短歌

「疲れた」で検索をするGoogleの画面がかえす白きひかりに
内山晶太『窓、その他』

内山晶太の第一歌集窓、その他(2012年)に収められた一首です。

Googleの検索画面は、Googleのロゴと検索窓といくつかのボタンがあるだけのとてもシンプルなものです。最近は画像検索やAIモードなど色々と機能が追加されていますが、一番よく使うのは言葉を入力して検索する方法ではないでしょうか。

主体は、Googleの検索窓に「疲れた」と入力して検索したのでしょう。「疲れた」で検索するときの心境は一体どのようなものでしょうか。今日の仕事に疲れたのか、人間関係に疲れたのか、はたまた人生そのものについて疲れたのか、色々と考えられます。

疲れていない人はまず「疲れた」と検索することはないでしょう。主体は「疲れた」で検索することで、何か答えがほしかったのかもしれません。それはGoogleが集積した集合知のような答えがほしかったのかもしれませんし、同じように「疲れた」状況にいる具体的な誰かのアドバイスなりヒントなりを得たかったのかもしれません。それとも、答えがほしかったのではなく、誰かに面と向かって「疲れた」というように、Googleに「疲れた」と報告したかっただけかもしれません。

ここで見えてくるのは、主体が「疲れた」状態であったということです。このとき、「疲れた」の行き先は、人でもなく物でもなく、Googleだったわけです。

「Googleの画面がかえす白きひかりに」という部分が印象に残ります。それはGoogle検索サイトの画面構成のシンプルさはもちろんのこと、それ以上に液晶画面にはGoogle検索サイトという世界だけが広がっているような、そして主体はその世界に包まれているような、そんなイメージが浮かんできます。

そこに他者は存在せず、主体とGoogle画面の白さだけが存在しているように感じます。「疲れた」というのは、ある意味思考停止の状態であるかもしれませんが、それがかえってGoogle画面の「白きひかり」を際立たせているように感じる一首です。

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