鑑賞– appreciation –
一首鑑賞、テーマ別短歌の紹介など、短歌一首一首を取り上げます。
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鑑賞
人生の歌 #42
〈あなたはあなたの脳と生きつつ地下鉄ですこし他人の肩にもたれた〉(平岡直子『みじかい髪も長い髪も炎』) -
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人生の歌 #41
〈窓枠のかたちの届く距離が日々変化して人生はおもしろい〉(虫武一俊『羽虫群』) -
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人生の歌 #40
〈見てごらんこの青い空まっさきに会いたい人に会いに行くべし〉(馬淵のり子『そっと置くもの』) -
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人生の歌 #39
〈理解されなくてもいいのだ生きている時間はそんなに長くないから〉(川本千栄『樹雨降る』) -
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人生の歌 #38
〈咲き誇るシクラメン見ゆこの世には主役となれる人生もある〉(佐藤モニカ『夏の領域』) -
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人生の歌 #37
〈生まれ変はつてもサラリーマンであるやうな冬空の下にバスを待ちをり〉(田村元『昼の月』) -
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人生の歌 #36
〈グラサンに映る雲、虹、時雨、雪。なにもしないままの思春期が終わる〉(しんくわ『しんくわ』) -
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人生の歌 #35
〈どのときが思い出になるか知らずあと三キロを歩くと決めて〉(花山周子『屋上の人屋上の鳥』) -
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人生の歌 #34
〈押ボタン式信号と気付かずにここで未来をじっと待ちます〉(松村正直『駅へ』) -
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人生の歌 #33
〈ひぢまくらして客を待つ信楽の狸もぐわんばらないを主義とす〉(吉岡生夫『草食獣 隠棲篇』) -
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人生の歌 #32
〈たった今明らかなことはただひとつこの二十年ほどを死んではならぬ〉(永田淳『1/125秒』) -
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人生の歌 #31
〈雷龍の国にてしのぐ霧雨の、此の人生が一度しかない〉(光森裕樹『鈴を産むひばり』)