問題 – Question
〈いろいろと書いてあるのだ 看護師のあなたの腕はメモ帳なのだ〉という巻頭歌で始まる、32歳の若さで亡くなった萩原慎一郎の第一歌集にして遺歌集となったのは何?
答えを表示する
解答 – Answer
歌集『滑走路』
解説
歌集『滑走路』は2017年に出版された萩原慎一郎の歌集です。著者の第一歌集でしたが、歌集出版の日を待たず著者は亡くなりました。いじめ、非正規雇用、恋愛などを背景として、不安や葛藤と同時に希望が歌われています。
歌集としてはベストセラーとなり、2019年には紀伊國屋書店の書店員が選ぶ「キノベス!」第8位に選出されました。また2020年には当歌集からの着想をもとに映画化もされました(2020年11月20日公開)。
歌集『滑走路』より五首
きみのため用意されたる滑走路きみは翼を手にすればいい
夕焼けをおつまみにして飲むビール一篇の詩となれこの孤独
あのときのベストソングがベストスリーくらいになって二十四歳
ぼくも非正規きみも非正規秋がきて牛丼屋にて牛丼食べる
牛丼屋頑張っているきみがいてきみの頑張り時給以上だ
歌人 萩原慎一郎 公式サイト
いかなる逆境にも立ち向かい、自らの想い、今を懸命に生きる人々の輝き、恋、小さな幸せを短歌で表現した天才歌人、萩原慎一郎の軌跡。