短歌クイズ Q.81

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短歌クイズ
問題 – Question

〈幾つもののごとき葉に見え隠れ無花果は赫き肉ひらきをり〉という巻頭歌で始まる、桑原正紀の第一歌集は何?

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解答 – Answer

 『火の陰翳』

解説

『火の陰翳』は1986年(昭和61年)に出版された、桑原正紀の第一歌集です。27歳から38歳の作品393首が収録されています。

闇、影、光、火などを描写した歌の世界が印象に残る歌集です。光と影は表裏一体の関係にありますが、外側が明るければ明るいほど、主体の内側の闇の深さがより浮き彫りになる様が表れているように感じます。

2013年に発行された現代短歌社第1歌集文庫版の解説で、木畑紀子は本歌集の特徴として「重厚で硬質の抒情世界を展開している」と述べています。

著者自身は、あとがきで次のように述べています。

私の歌は総じて貧しく、やや観念的で理屈っぽい。

思想を盛る器としての短歌の可能性を、もうしばらく探ってみたいというのが本音である。

理に傾いた歌も見られますが、意味以上に、同音を重ねるなど韻律面において意識した歌に特に興味を惹かれます。その韻律と抒情的要素がかみ合ったとき、一首が力強く前面に立ち現れてくる、そこに魅力を感じる一冊です。

『火の陰翳』から五首

蠟燭ののととのひの時折を乱れてふかき闇を揺らしぬ

いちまいの鱗のごとき昼の月みえて何がな悲しみ湧けり

星を研ぐ風とし思ふきさらぎの空に鳴りつつ奔りゆく風

今日遇ひし幾人いくたりの中の一人の眼、鳥類の眼と夜半にし気づく

散るは花、したたるは血、わたくしは鬱のうつはとなりて歩める

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