問題 – Question
元々は歌を詠むときの手引きとなる書物や知識を意味していた言葉で、平安時代末期には和歌に多く詠み込まれる名所・旧跡を特に指すようになったものといえば何?
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解答 – Answer
歌枕
解説
歌枕という言葉は大きく二つの意味があります。広義には和歌に詠まれる歌ことばを広く指しますが、その後狭義として和歌に詠まれる名所・旧跡を指すようになりました。現在では歌枕といえば、名所・旧跡を指す言葉として用いられることが一般的です。
ただの名所というだけでなく、特定の景物や歴史など類想作用を促す言葉としての名所が歌枕です。「龍田川」といえば「紅葉」、「吉野」といえば「桜」、「鳥部山」といえば「葬送・墓所」など、組み合わせが決まっていました。共通のイメージを促す言葉として、数々の歌枕が成立することになりました。