問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈【 ① 】みる習慣にはじまれるつかみどころのなき毎日が〉 (小高賢)
A. 死亡欄
B. 星座盤
C. カレンダー
D. 革手帳
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次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈【 ① 】みる習慣にはじまれるつかみどころのなき毎日が〉 (小高賢)
A. 死亡欄
B. 星座盤
C. カレンダー
D. 革手帳
A. 死亡欄
死亡欄みる習慣にはじまれるつかみどころのなき毎日が
掲出歌は、小高賢の第一歌集『耳の伝説』の連作「ビルという箱へ」に収められた一首です。
「死亡欄」とは新聞に載っているお悔やみ欄のことでしょうか。確かに新聞を読んでいると、著名な人の死亡に関する情報が目に入ってきます。しかも毎日のように誰かの死に関する情報が紙面に載るため、毎日新聞を読むという習慣が、お悔やみ欄を日々読む習慣とイコールになってくるのです。
その習慣から、著者は「つかみどころ」のない毎日が始まると捉えています。人はいずれ死ぬ運命にあるとしても、誰かの死を毎日習慣として眺めているという行為は、どこか異様であるといえば異様です。その異様さが当たり前の習慣になるとき、始まる「毎日」の不透明さが際立ってくる一首です。