問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈【 ① 】の出口あらぬ重たきししむらを夜の湯にしづめをり外は雪〉 (高野公彦)
A. 嘘
B. 身
C. 血
D. 息
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次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈【 ① 】の出口あらぬ重たきししむらを夜の湯にしづめをり外は雪〉 (高野公彦)
A. 嘘
B. 身
C. 血
D. 息
C. 血
血の出口あらぬ重たきししむらを夜の湯にしづめをり外は雪
掲出歌は、高野公彦の第一歌集『汽水の光』の連作「核」に収められた一首です。
血液は身体の中を循環していますが、通常出口はありません。怪我をした場合、手術をする場合などを除いて、血液が体外に出ることはないのです。その当たり前のことを述べながら「血の出口」がないというししむら(からだ)はやはり重たいと感じてしまいます。
冬の雪降る夜に、湯舟に沈めるからだ。それは開放感というよりはむしろ、からだの閉そく感をより一層際立たせているように思います。血の出口がないものをわれわれ人間は抱え続けて生きている、その事実に気づかせてくれる一首です。