問題 – Question
〈モンブランの頂に立ち億年をゆるりと泳ぐ山々と逢ふ〉という巻頭歌で始まる、本多稜の第一歌集は何?
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解答 – Answer
『蒼の重力』
解説
『蒼の重力』は2003年に出版された、本多稜の第一歌集です。
登山やスキューバダイビングを趣味とする本多稜ですが、本歌集も登山の歌から始まります。登山用語もふんだんに詠み込まれています。体験をもとに詠まれたこれらの歌は臨場感を伴い、日常生活の歌とはひと味違うスケールの大きな魅力にあふれています。
第48回現代歌人協会賞受賞。
『蒼の重力』から五首
岩肌に小さき黄の花咲きてをり攀ぢ攀ぢてここに開く黄の花
オーヴァーハングの下にて待てばカラビナに伝はりてくる来いといふ声
大空を牽きてザイルのくれなゐの色鮮やかに懸垂下降
アイゼンの紐を締めつつ山小屋の灯かりを星のひとつと数ふ
脊椎に月しろのかげ染み入りて傾りに深くピッケルを刺す