問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈【 ① 】のようなタルトだ削っても削ってもまだ倒れずにいる〉 (川島結佳子)
A. 弁慶
B. 精神
C. 尖塔
D. 恋愛
答えを表示する
解答 – Answer
A. 弁慶
解説
弁慶のようなタルトだ削っても削ってもまだ倒れずにいる
掲出歌は、川島結佳子の第一歌集『感傷ストーブ』の一連「笑って歩く」に収められた一首です。
「弁慶」とは、平安時代の武蔵坊弁慶のことを指すのでしょう。
「削っても削っても」というのは、タルトの側面を少しずつ削って食べている状況でしょうか。「タルト」の喩えとして「弁慶」はかなり飛びぬけていると思いますが、なかなか倒れないタルトと、立ち往生となった弁慶が結びつく瞬間がたまらなく心地よく感じます。
ストレートな直喩ですが、そのストレートなところに、裏表のなさが表れているようです。
今後、タルトを食べるとき、ついつい思い出してしまう、一度知ったら忘れられない一首ではないでしょうか。