問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈座っても立っても春で【 ① 】のような卵焼き巻く〉 (江戸雪)
A. 大男の手首
B. 赤鬼の眉毛
C. 怪物の踝
D. 妖怪の喉
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解答 – Answer
A. 大男の手首
解説
座っても立っても春で大男の手首のような卵焼き巻く
掲出歌は、江戸雪の第七歌集『空白』の一連「抱擁」に収められた一首です。
季節は春。まず、「座っても」春で、「立っても」春であるという捉え方が面白く感じます。
そんな春に卵焼きを巻いている場面ですが、その卵焼きを「大男の手首」に喩えているところが、驚かされます。
卵焼きを喩える場合、手首に喩えられたこと、まして大男の手首に喩えられたことはこれまでなかったのではないでしょうか。
大男から、いつもよりも少し大きめの卵焼きをつくったのかもしれません。
大男の登場は、春という季節にもマッチしているように思います。
卵焼きの比喩として、大男の手首をもってきたところが魅力的で、一度読んだら忘れられないインパクトのある歌です。