2023年1月に国立国会図書館の村田祐菜氏が公開した、著作権保護期間が満了した歌人のテキストの全文検索と簡易な分析が可能である短歌データベースは何?
A. 古典和歌データベース
B. 近代短歌データベース
C. 現代短歌データベース
D. AI短歌データベース
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B. 近代短歌データベース
近代短歌データベースは、2023年1月29日に公開された(β版から正式版となった)、著作権保護期間が満了した歌人のテキストの全文検索と簡易な分析が可能な短歌データベースです。
国立国会図書館の村田祐菜氏が、一般財団法人人文情報学研究所の永崎研宣氏、東京大学大学院人文社会系研究科の大向一輝氏らの協力のもと作成しました。
論文「近代短歌全文テキストデータベースの構築」において、次のように述べられています。
日本近代文学作品の電子テキスト化は着実に進展しており,その代表的なサイトである「青空文庫」では,著作権の保護期間が満了した作家のテキスト約18000作品以上がパブリックドメインで公開されている.しかし,近代短歌作品に限定すると,斎藤茂吉や与謝野晶子といった著名な歌人の歌集も公開が遅れている.これを「新編国歌大観」の収録歌数約45万首と比較すると,和歌テキストの整備状況と比較して,近代短歌における電子テキストの蓄積はいまだ十分ではなく,第一に利用可能な電子テキストの構築が必要である.
1 はじめに
青空文庫では、多くの小説が電子テキスト化されていますが、歌集は一部を除きあまり電子テキスト化されていませんでした。特に近代短歌におけるテキストの蓄積が不十分であるとして、今回このデータベースが構築されることとなりました。
本データベースでは、石川啄木、伊藤左千夫、太田水穂、北原白秋、斎藤茂吉、佐佐木信綱、島木赤彦、釈迢空、土屋文明、長塚節、正岡子規、与謝野晶子、若山牧水など名の知られた歌人のテキストが検索できるようになっています。
年代別の絞り込みや、キーワード検索もでき、検索結果も素早く表示され、非常に価値あるデータベースになっています。