問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈筋肉に入る角度のしたたかさ【 ① 】の如くワクチンを打つ〉 (犬養楓)
A. 矢羽根
B. 屈伸
C. 田植え
D. 滑降
答えを表示する
解答 – Answer
C. 田植え
解説
筋肉に入る角度のしたたかさ田植えの如くワクチンを打つ
掲出歌は、犬養楓の第二歌集『救命』の連作「風の本音」に収められた一首です。
新型コロナウイスる感染症に立ち向かう場面を詠ったものであり、ここでいうワクチンは新型コロナワクチンでしょう。
静脈注射ではなく筋肉注射。ワクチンを打つときの注射針の角度を見つめていますが、その角度を「田植え」のようであると捉えています。そして「したたか」であると。
田植えの苗のことをいっているのでしょうが、田んぼに植えられた苗は確かにちょっとやそっとでは抜けることはありません。またその角度は垂直ではなく、若干斜めになっているように思います。苗の角度と力強さ、それが新型コロナワクチンを打つときに重なって思い出されたのです。
世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症ですが、医師として最前線で関わった著者にとって様々なできごとや思いがその背後にはあると思います。その一つの現れとして、この一首があるのではないでしょうか。