短歌クイズ Q.317

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短歌クイズ
問題 – Question

次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?

〈【 ① 】をけずったような対話だね まばゆい夏の岸を離れて〉 (井上法子)

 A. 樫の木

 B. 水晶

 C. ペーパーナイフ

 D. 両翼

答えを表示する
解答 – Answer

 B. 水晶

解説

水晶をけずったような対話だね まばゆい夏の岸を離れて

掲出歌は、井上法子の第一歌集『永遠でないほうの火』の連作「永遠でないほうの火」に収められた一首です。

この歌は「水晶」が独特の喩として用いられています。水晶はそれ自体すでに鋭利な部分を備えていて、言葉としての「水晶」はどちらかといえば透き通ったイメージがあります。

「水晶をけずったような対話」とはなかなか具体的に捉えがたい対話のイメージであり、読み手によっては抱くイメージも異なるかもしれません。

しかし、すでに鋭利である水晶をさらに削るという行為は、どこか痛みを伴うような感覚を覚えさせるのではないでしょうか。

またこの上句は誰に向かって述べられた言葉でしょうか。誰かというよりも、自分自身に向けて発せられた言葉のように感じます。

言葉で説明するのは難しいのですが、「水晶」「まばゆい」「夏」などの語から、鋭さや明るさの混じった光のイメージが伝わってきて惹かれる一首です。

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