問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈みはらしのよい場所に来て【 ① 】をくぐる風のことあなたに話す〉 (江戸雪)
A. 思い出
B. 海峡
C. くるぶし
D. 肋骨
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次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈みはらしのよい場所に来て【 ① 】をくぐる風のことあなたに話す〉 (江戸雪)
A. 思い出
B. 海峡
C. くるぶし
D. 肋骨
D. 肋骨
みはらしのよい場所に来て肋骨をくぐる風のことあなたに話す
掲出歌は、江戸雪の第五歌集『声を聞きたい』の連作「肋骨」に収められた一首です。
「肋骨をくぐる風」という表現にぐっと引き込まれます。
「みはらしのよい場所」ですから心地よい風だと思いますが、その風は体の表面を吹いていただけではありません。肋骨という体の内部にまで、その風は通り過ぎたのです。
体の内部に風が吹くという捉え方自体も素敵ですし、また「くぐる」という表現も絶妙で選び抜かれたものだと感じます。
このような体験を「あなたに話す」のです。「あなた」が登場することで一層、肋骨をくぐった風はふくらみをもち、そこに一回性の貴重な時間と感触が感じられる一首だと思います。