問題 – Question
赤く照り映えるという意味がある、「色」「君」「黄葉」などに掛かる枕詞は何?
A. さひづらふ
B. さざれなみ
C. さにつらふ
D. さすたけの
答えを表示する
解答 – Answer
C. さにつらふ
解説
さにつらふ(さ丹つらふ)は、赤く照り映えるという意味があり「色」「君」「妹」「紐」「黄葉」などに掛かる枕詞です。
「さにつらふ」を詠んだ歌
わが命は惜しくもあらずさ丹つらふ君に依りてそ長く欲りせし (『万葉集』巻十六・三八一三)
さにづらふ少女ごころに酸漿の籠らふほどの悲しみを見し (斎藤茂吉『赤光』)
さにつらふ紅葉あかりの眼裏に山河ありけることのかなしみ (林和清『ゆるがるれ』)
『万葉集』にもいくつか登場する言葉ですが、枕詞ではなく連体修飾語として捉えられる場合もあります(接頭語「さ」+名詞「に(丹)」+名詞「つら(頰)」+動詞をつくる接尾語「ふ」)。