コーヒーの歌 #13

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コーヒーの短歌

待ってれば麦茶になると思ってた氷多めの父のブラック
水野葵以『ショート・ショート・ヘアー』

水野葵以の第一歌集ショート・ショート・ヘアー(2020年)に収められた一首です。

「氷多め」の「ブラック」とは、アイスコーヒーのことでしょう。

アイスコーヒーは時間が経てば麦茶になる、なんていうことはなく、アイスコーヒーは時間が経ってもやはりアイスコーヒーのままなのです。しかしそれは物理的な話であって、子どもにとっての信じる力というのはまた別の話となってきます。

「氷多めの父のブラック」が、本当に麦茶に変わると信じていたという事実は確かなものであって、それ自体は揺らぐようなものではありません。アイスコーヒーが麦茶になるかどうかはともかく、変わると信じていたというところがとても重要だと思います。

信じているという状況から、主体の思いの確かさが読み手に伝わってきます。「麦茶になると思ってた」考えや時間は、大人になるにつれて忘れてしまうものでしょう。

しかし、「氷多めの父のブラック」を見ていた瞬間、そして「待っていれば麦茶になる」と信じていた瞬間、それはそのときにしか感じられない思いであり、体験することのできない状況であり、だからこそこの一首に詠われた場面の一回性が強く印象に残るのではないでしょうか。

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