tankalife「人生を1mmでもよくしたい」の第8回(「行動」の第2回)です。「遠慮も後回しもしない」と題して、遠慮せず後回しにせず行動することについて考えていきます。
人生の時間は有限です。限られた時間を、やりたいことで埋めるのか、やりたくないことで埋めるのかを改めて自分に問いかけてみたいと思います。
例えば、次のような六つの区分けがあるとしたら、日々起きるひとつひとつのイベントは一体どれに分類されることが多いでしょうか。
- やりたいこと
- やりたくないこと
- できること
- できないこと
- やらなければならないこと
- やらなくてもいいこと
毎日さまざまなことが発生します。
朝起きたり、食事を摂ったり、お風呂に入ったりといった生きていく上で欠かせないことがまずあるでしょう。仕事を行うことも出来事のひとつです。就業後に、自分が好きな趣味の時間をもつこともひとつのイベントといえばイベントです。友人たちと遊びにいったり、飲みにいったりといった人とのつきあいもあるでしょう。年に一度の誕生日のお祝いや、人生の節目となるような卒業式、結婚式といった出来事もあります。
生きていくということは、このように、些細なことから大きなことまでさまざまに起こるイベントの連続なわけです。
これらさまざまなイベントにおいて、①のやりたいことが多く、自分が本当に望んでいることが多くを占めているのであれば、充実した人生になっているのではないでしょうか。一方、望んでいないことが連続するような人生は、必ずしも充実しているとはいえないかもしれません。
人生の時間は限られているため、どうせなら、自分が本当にやりたいことで埋め尽くすことが一番いいでしょう。そうはいっても、すべてが望むようにはいかない状況も訪れるでしょうから、できる限りやりたいことで埋める時間を増やすということを意識してみてはいかがでしょうか。
やりたいことを優先するにはどうすればいいのでしょうか。それは、遠慮しない、後回しにしないことです。
例えば、通勤途中にいつもと違う道を通ってみたとき、素敵なカフェを見つけたとしましょう。平日だけオープンしている店のようです。雰囲気がよさそうだし、すごくいってみたいけど、今は繁忙期で忙しいから、3ヶ月後に落ち着いたらいってみようかなと思ったとします。3ヶ月後、そのカフェを訪れてみると、店主が体調を崩し、閉業していました。いきたいと思っていたのに一度もいけなかったという状況になってしまました。振り返ってみると、本当に自分はそのカフェにいくことができなかったのだろうか、という思いがよぎります。忙しいといっても、無理にでも年次有給休暇をとって訪れることはできたのではないか、という思いにかられます。何となく仕事を優先してしまっていたけど、実はそのカフェにいこうと思えばいける状況はつくり出せたのではないでしょうか。どこかで周囲の目を気にして休んだら悪いと思っていたのではないでしょうか、遠慮してしまっていたのではないでしょうか。3ヶ月後でも間に合うと思い込んでいたのではないでしょうか。
実際は、そのカフェにいきたいと思いながらも、後回ししたことによってカフェを訪れる機会はなくなってしまったのです。「○○しなければならない」を基準に生きていると、「○○したい」がどうしても疎かになってしまいます。「○○したい」を優先すると、やりたいことで満たされ、人生が充実してくると思います。
見てごらんこの青い空まっさきに会いたい人に会いに行くべし 馬淵のり子『そっと置くもの』
人生はいつどうなるかわかりません。限られた時間の中で大切なことは、自分がしたいと思ったことを優先して行うことではないでしょうか。会いたい人がいるならば、その人に会いに行くことを優先することが大事で、会いたくない人に会う時間を極力減らす方がいいでしょう。
忙しい毎日に追われ、人は得てして「したい」よりも「しなければならない」で日々の時間を消費してしまいがちですが、やはり「したい」で考え「したい」で行動することが人生を豊かにする秘訣ではないでしょうか。
「会いたい人に会いに行くべし」はストレートな表現で、いわれてみると当たり前のことですが、思い立ったときに、会いたい人に会うことができている人が、今の世の中一体どれくらいいるのでしょうか。
青い空が広がっている、ただそれだけで心が晴ればれとしてきます。空が青ければ青いほど、かえって「あなたは自分が望むことをできていますか?」と問いかけられているように感じるのです。青い空は「自分が優先することは何なのか」を今一度考えてみるきっかけを与えてくれているのです。空はどこまでもつながっています。会いたい人は、この空の向こうのどこかにいるのです。さあ、会いたい人に会いに行こうではありませんか。
「会いたい」に関する歌をもう一首見てみましょう。
「会ひたい」を解読せずに会ひにゆけ今会ひたいすぐ会ひたい 小川真理子『母音梯形(トゥラペーズ)』
ふと「会ひたい」と思ったとしましょう。
あれこれと考えてしまう人は、理由をつけて先延ばしにしてしまうことがあるかもしれません。理詰めで考えていくと、会いたいという気持ちよりも、会わない方がいい理由探しが優先されてしまうケースもあるのではないでしょうか。
しかし、すべてが論理で割り切れるものではありません。場合によっては、会いたいから会いにいこうでいいわけです。「会ひたい」の意味や理由をひとつひとつ解読する必要はないのです。解読しようとすると遠慮が生まれ、考えすぎると会いにいくきっかけを逃してしまうかもしれません。純粋に「会ひたい」と思ったら、その気持ちを大事にして、会いにいくのが、遠慮をせず行動することなのでしょう。
レジ袋提げて三時の照り返し やりたいことがいくらでもある 宇野なずき『しかし世界はあなたではない』
「やりたいことがいくらでもある」とは何とすばらしいことでしょうか。三時の照り返しの中で、やりたいことに対する思いが一層湧き上がってきたのでしょう。
さて、「やりたいことがいくらでもある」といわれて思い出したのが、死ぬまでにやりたいことリスト100というもの。やりたいことを100項目ピックアップして一覧にしていくもので、「死ぬまでに」のところは、「年内に」など色々バリエーションはあります。
私も「やりたいことリスト100」をつくりました。死ぬまでにというよりは、5年以内くらいに実現したいなと思う項目を入れました。月日が経過するとやりたいことが変わってきます。最初はやりたいと思っていたけど、今はやりたいと思わなくなったことや、逆に以前は思わなかったけど、今はやりたいと思い出したことなどは、遠慮せず入れ替えしたり、追加しています。
私の場合、すでに達成した項目は「お気に入りの喫茶店を見つける」、「新たにスマホを購入する」、「降りたことのない駅で降りて散策する」、「立ち飲み屋にいく」などです。子ども関連では、「授業参観にいく」、「キャッチボールをする」、「一緒に新幹線に乗る」も達成できました。
一方、「家のモノを減らす」、「家族でキャンプにいく」、「一杯5,000円のコーヒーを飲んでみる」などはまだ達成できていません。
やりたいことは後回しせずにどんどんやっていった方がいいと感じます。このようなリストをつくるのもいいですね。自分が本当にやりたいことが何なのかを見つめるいい機会となりますし、リスト化することで、自分の気分が上がっていきます。そして、ひとつ達成すると、やりたいことの実行がまたひとつできたとうれしくなってきます。
人生は長いといえば長いし、短いといえば短いものです。やりたいと思ったことがあれば、遠慮せずどんどんやっていった方がいいなと最近つくづく感じます。
後回しにしている理由は何でしょうか。遠慮しているのは、一体誰に対して、何に対して遠慮しているのでしょうか。遠慮をして後回しにして行動しなかったことが後々後悔することにならなければいいのですが、遠慮や後回しは往々にして、「なんであのときやらなかったんだろう」につながってしまうものです。
今すぐに行動に移せなくても、まずは「遠慮しない」「後回しにしない」という気持ちをもつことが、やがて行動に移せるきっかけになるのではないでしょうか。

