【短歌×人生】人生を1mmでもよくしたい 【行動①】ただ決めるだけで人生が動き出す

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【短歌×人生】人生を1mmでもよくしたい 【行動①】ただ決めるだけで人生が動き出す
tankalife

人生を1mmでもよくしたい」の第7回です。今回から「行動」について見ていきます。まず「ただ決めるだけで人生が動き出す」と題して、行動するに当たり、まず決定することの大切さについて見ていきます。

何かをしようと心に決めることは、少なからず心に負荷を伴うものでしょう。決心をせず、昨日と同じような毎日を送っていたら、抵抗は少ないかもしれませんが、同時に変化も少ないと思います。

ですから、人はふとした瞬間に決心をしたいと思うのです。変えたい、変わりたいは、今変われていないことの裏返しであり、だからこそ一層変わりたいのです。そこを突き抜けたら何かが変わる予感だけがいつもあるのではないでしょうか。その予感を信じて、今決心する必要があるのです。たとえ不安を感じたとしても、まだ訪れていない不安より、今決心していないことの方がよほど不安だと気づいたとき、人は飛び立てるのではないでしょうか。

まずは決めることから始めてみるのがいいのではないでしょうか。

私は29歳でJICA(独立行政法人国際協力機構)の青年海外協力隊に参加しましたが、青年海外協力隊に応募しようと決めた日のことを今でも覚えています。

その日は日曜でした。当時システム関係の仕事をしていた私は、日曜日に出張が入っており、宇都宮へ向かったわけですが、そのときの朝がやけに晴れていたんですね。もうその青空を見たときに、自分は休日に何をしているんだろう。いきたくもない出張に出かけようとしている。自分はこんなことをしたいのか。このような人生をずっと継続していきたいのか。そう思ってしまったんですね。

その空の青さは私に決断をさせるには充分でした。ああ、辞めよう。前からずっと気になっていた青年海外協力隊に応募しようと固く決心した日でした。それまでは青年海外協力隊に何となくいけたらいいなあと思っていましたが、振り返るとそれは本気ではなかったのです。本当に会社を辞めて申込をしてやるという思いが強く湧き上がってきたのは、この日でした。その日の出張から帰ってきてからすぐに申込の方法を調べて、応募に必要な書類を準備し始めたのです。

結果的に、この日に決心したことが、後の青年海外協力隊へ実際に参加するという動きにつながりました。まさに、決めることから人生が動き出したのです。

決心・決断に関する短歌

決心や決断を詠った短歌もさまざまあります。8首について見ていきたいと思います。

ビル風に髪がおどってくれたからとてもちいさな決心をした 安田茜『結晶質』

何かを決心するとき、私の場合は休日の青空がきっかけでしたが、こちらはビル風に踊る髪です。どんな決心かは書かれていませんが、大きな決心ではなく「ちいさな決心」。何か心に決めたことがあったのでしょう。

決心のきっかけは「ビル風に髪がおどってくれたから」ですが、髪がおどるという表現に余裕を感じます。通常強いビル風に吹かれたときは、髪が乱れたと感じる場合が多いかもしれませんが、それを「おどってくれた」と捉えているところに、ものを見る目にプラス思考が宿っているように感じます。

順番としては「おどってくれたから」「決心をした」となっていますが、実際は「ビル風に髪がおどってくれた」のは単にきっかけに過ぎなかったのかもしれません。

主体の中に、まだはっきりとかたちにはなっていないけれど、心に決めたい事柄があって、それがビル風を機にはっきりと「ちいさな決心」として表れたということではないでしょうか。つまり、ビル風が起こってから初めて決心に意識が向いたというよりも、前から心の奥底に決心に関する何かもやもやしたものがあり、ビル風に髪がおどったことを契機として、主体として納得して決心することができたということだと感じます。

大きな決心ではなく「ちいさな決心」というところに、手触りを感じ、読んでいてとても心地いい一首だと思います。

この風と決めて飛び立つたんぽぽの綿毛の行先を尾行せよ 松村正直『駅へ』

たんぽぽの綿毛も飛び立つときは「どの風にしようか」「この風なら自分をまかせても大丈夫だろう」などと風を選んでいるのでしょうか。そのような情景を思い浮かべると楽しくなってきます。

飛び立った綿毛の行き先を見ているのですが「尾行せよ」に強烈な視線を感じます。それは自分もたんぽぽの綿毛のようになりたいという思いの表れなのかもしれません。自由に飛ぶ綿毛、そして必ずその行き先がある綿毛。それは行き先をもつものへの希求なのではないでしょうか。

たったいま日々が逆転し出したと思えて立てり雲一つなく 花山周子『屋上の人屋上の鳥』

自分の人生をどう捉えるか。それは自分でどう解釈するかにかかっています。他者が決めてくれるわけではありません。また他者が何をいおうが、口出ししようが、自分の人生は自分で決めればいいのです。

「逆転」に憧れます。ワクワクします。逆転し出したと思えること自体、本当に素敵なことです。雲ひとつない空、それはとても清々しく、わたし自身の余分なものがすべて削ぎ落とされ、好転していく気しかしない。その瞬間をきっと忘れない。そんな主体の思いが晴れやかに表現されているのではないでしょうか。

本当に正しかったかわからない決断たちよ おいで、雪解け 岡本真帆『あかるい花束』

正しいかったかどうかは、おそらく時間の経過が答えを出してくれるでしょう。「おいで、雪解け」にはだんだんとそのときの決断の結果が現れてくるようなイメージが浮かびます。

また結果的にうまくいかなかった決断であっても、雪解けのように緩和されるのかもしれません。ここで大切なのは、決断の結果よりも決断をしたことそのものです。決断の数々が人生を動かしてきたことは間違いないと思いたいですね。

定期券更新完了六ヶ月生きてゆくこと私が決める 笹本碧『ここはたしかに 完全版』

生きていくことは天が決めるのでしょうか、また宿命なのでしょうか。何となく人生に流されていると、生きていることの主は何なのかがわからなくなることがあります。というよりも、人生に流されている場合、そもそも主を意識して生きていないでしょう。

「生きてゆくこと私が決める」にハッとさせられます。天でも地でも他者でもなく「私」が決めるのだ、決めていいんだ。病を抱えていた作者にとって、迷いの末の定期券更新だったのでしょう。けれど、その更新に生への強い意志を感じます。

ヘッドホンしているだけの人生で終わりたくない 何か変えたい 萩原慎一郎『滑走路』

例えば、自分の好きな歌や音楽など、ヘッドホンをしているから聞こえてくる音はあるでしょう。その一方でヘッドホンをしているから聞こえない音もあるのです。何かを遮断していませんか。

さあ、ヘッドホンを外してみましょう。そこから何が聞こえるでしょうか。人生の音が聞こえますか。その音は弾んでいるでしょうか。「変えたい」と思ったら、その瞬間にヘッドホンを外せばいいのです。

仮縫いで継いでくような日々いつかどでかいシロクマでもつくろうか 岡野大嗣『うれしい近況』

「俺はまだ本気を出していない。その気になれば何でもできる。そう、今の俺は仮の状態なんだ」

このように思いながら日々を重ねているということもあるでしょう。

仮縫いとは、何か違うんだけど、何となく日々を過ごしているといった感じでしょうか。いつかでっかいことを成し遂げてやると思っているけれど、今はまだ何も成していない状態でしょう。でも夢だけはあるのです。「どでかいシロクマ」をつくる日はくるのでしょうか。自分が決心すれば、きっとどでかいシロクマをつくることができるでしょう。

泣いて生まれる人生泣いて覚める朝自分で自分をしあわせにせよ 谷村はるか『ドームの骨の隙間の空に』

幸せは外側からもたらされるものでしょうか。

車、家、お金、恋人、友人、家族など…。もちろんないより合った方がいいでしょう。でも、幸せを外側に求めるのは、本当に幸せかどうかという観点から見れば、少し違うように思います。これら外側の対象物があるかないかで幸せが決まるものでもありません。幸せは自分の内側が幸せだと感じるかどうか、それにかかっているのです。

「自分で自分をしあわせにせよ」という決心。そう、その決心から、幸せへの道はひらいていくのではないでしょうか。

まずは決めることから

行動が大事とはよくいわれます。

確かにその通りだと思います。動かずにじっとしていても何も始まらないでしょう。ほんのわずかでも動き出すことが、次の展開へつながっていくと思います。

そうはいっても、簡単に行動に移せないこともあります。そのときには、まず「決心する」ことから始めてみるのがいいのではないでしょうか。

行動に移す、移さないの前に、自分はどういう方向にいきたいのか、どういう行動を起こしたいと考えているのか、どういう視点で人生を捉えていきたいのか。そのようなことをまずは決めてみてはいかがでしょうか。

何かを決めることは、何かを選ぶことであり、同時に何かを選ばない行為に等しいかもしれません。選ぶことによって、選ばなかった何かが生まれてくる。将来、振り返ってみれば、そのときの決断があまりうまくなかった場合も起こり得るでしょう。しかし、決めることからしか何も始まらないとも思います。

あれこれ悩んでいるくらいなら、まず決めてみる。

まず決めるだけでいいと思うだけで、精神的に随分と楽になるのではないでしょうか。

今後の行動につなげていくために、今できること。それは「決めること」。そこから人生が動き出すと思っています。

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