問題 – Question
次の歌の【 ① 】に入る言葉は何?
〈UFOのビームを眉間にでも浴びないかぎり俺の【 ① 】は治らないだろう〉 (笹公人)
A. 病気
B. 視力
C. 怠け癖
D. 行く末
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解答 – Answer
C. 怠け癖
解説
UFOのビームを眉間にでも浴びないかぎり俺の怠け癖は治らないだろう
掲出歌は、笹公人の第四歌集『念力ろまん』の連作「念力教室」に収められた一首です。
癖というものは、なかなか治らないから癖なのでしょう。簡単に治るのであれば、それは癖とまで呼ばないものなのかもしれません。
この歌は自分の「怠け癖」を見つめている歌ですが、怠け癖は簡単には治らないという自己認識はあるようです。
「UFOのビームを眉間に浴び」ることぐらいしか怠け癖が治る方法はないというふうに詠っています。怠け癖を治すのは簡単ではないので、自力ではなく他力によってしか治らないという考え方です。
この場合、自分で怠け癖を治す気はなさそうです。UFOのビームを眉間に浴びるという、通常生活していてはなかなか起きそうもないことを遠く期待する、つまりそれが起こらなければ治らなくてもいいということなのです。
ビームを浴びるというとんでもないことと、俺の怠け癖が治ることは同等の扱いですから、この怠け癖というものはかなり強力な怠け癖ともいえます。
「俺」にとって、この怠け癖は無理に治す必要はないものなのでしょう。怠け癖を治さなくても生きている、そんな思いが感じられる一首です。